もしかするとこれを読んでいるあなたは、長年のメンバーかもしれません。他のカスクで追加熟成を実施することが、単なる最近の流行りと考えているのであれば、昔のボトルリストを思い出してほしい。1991年、我々はCask No. 39.7 に「実験 an experiment」というタイトルを付けました。これは12年間2nd fill フィノ・カスクで熟成されていた原酒に、「本当に品質の高い、オロロソ・カスク」に2年間移し替えたものです。結果としてこれはメンバーに本当に良いウイスキーと評判を得ました。
「多様性は我々が常に追求しているもので、熟成に対しては、私たちが更に追加を促すことで、味わいのもう一つの複雑さの層を与えることが出来るだろう。」
「もし100個のカスクが全て1st fill バーボンであるならば、我々はスパニッシュオークのペドロ・ヒメネスやオロロソ、マディラのいずれかに移し替えることをお勧めします。もちろん、我々は全てのカスクを異なるカスクで熟成させるつもりはないが、これは少しの差異を生み出す機会であり、メンバーは多くの選択肢を得る事になるでしょう。」
「私は、あなたがテイスティングするとすぐに何が上手くいっているのを見分けることができると思う。私は多くのウイスキーラバーが本能的に追加熟成に対し、上手くいっている特徴を捉えることが出来ると思っている。そこにあるトリックとは、やはり木を管理することを通じて、それぞれの特性がどのようなものであるかを知ることである。しかし、何が上手くいくかを知っていることと同様に、もしあなたが、上質のスピリッツと上質のカスクを手に入れたのであれば、大変面白い実験となるに違いない。しかし、かと言ってイメージしていた味わいとは似ても似つかないものになっているかもしれません。」