ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティのボトルには個性的なタイトルが付けられています。
そのタイトルの中には、新しい年の始まりにぴったりなちょっと縁起のいいタイトルも……。
今回は、ソサエティボトルの中から新年の始まりにおすすめしたい二本を厳選。
タイトル・ボトルの内容をまとめつつ、おすすめの飲み方を紹介していこうと思います。
64.127 ~贅沢の追求~
発売日 | 2022.12.16 |
熟成年数 | 12 Years |
蒸留年 | 2009 |
カスク | 1st Fill Hogshead / Custom Toasted American & European Oak |
地域 | Speyside |
ボトリング本数 | 198 |
アルコール度数 | 58.4% |
テイスティングコメント
香りは、甘いバージニアタバコ、エキゾチックな木の樹脂、乳香、ジンジャーが溶けたバターの中で温まっているようなもの。
そして、チョコレートとラズベリーで贅沢に仕上げたクレームブリュレのキャラメリゼを想像しながら、その上を割ってみた。
スターアニスのメレンゲにマンゴークーリとイチゴを添えて、アンダルシアの「Churreria」の前に座り、蜂蜜、エスプレッソ、スチームミルクを加えた「Café con miel」を飲みながら、チュロスを濃厚なホットチョコレートに浸して楽しむ。
おすすめの理由
- 「新年の始まり」という特別な一日に贅沢な一杯を!
- リッチな味わいが、年始のゆっくりとした時間を彩ってくれる。
- 一滴加水ごとに変わる味わいの変化が楽しい。
「贅沢の追求」というタイトル通り、リッチな味わいが特徴の一本。
キャラメルとチョコレート、ラズベリーといった芳醇な香りが印象的です。
ストレートでも十分すぎるほど贅沢な一杯ですが、一滴ごと加水するごとに違う顔を見せてくれるところも魅力。
徐々にブリュレやマンゴー、カラメルプリンのようなエキゾチックで厚みのあるフレーバーが増えてきます。
変化も楽しめるところは、まさに「贅沢の追求」なのかもしれません。
スポイトなどで一滴一滴加水しながら、ゆっくりとした年始の時間を楽しむのはいかがでしょうか?
おすすめの飲み方はロック
- ゆっくりと冷えながら加水されていくごと、味わいが変わる。
- 冷えてもしっかりと甘みを感じる。
- ロックにしても深い余韻。
上記したストレートや少量加水のほかに、おすすめしたい飲み方は「ロック」です。
氷が解けることで、加水されながらどんどん冷えていく変化がロックの醍醐味だと思います。
「64.127」は、その変化が特に大きいです。
冷えてもしっかりと甘みとリッチさが楽しめますが、そのアロマやフレーバーは徐々に変化していきます。
時間とともに現れてくる香りもあれば、薄れていく香りもあり……。
ところが、余韻は相変わらず深く長く飲み手を楽しませてくれます。
44.149 ~早起きは三文の徳~
発売日 | 2022.12.16 |
熟成年数 | 14 Years |
蒸留年 | 2006 |
カスク | 2nd fill hogshead / Oloroso |
地域 | Speyside |
ボトリング本数 | 224 |
アルコール度数 | 62.1% |
テイスティングコメント
最初の香りは、ココナッツマカロン、ミルクチョコレート、ジビエパイを連想させる。
ヌテラで焼いたバナナ、リコリスのチューハイ、トーストしたフェンネルシードとフルーツスコーンに濃厚なクリームがトッピング。
蒸溜酒とシェリー樽の素晴らしいバランス。
加水すると、ブラウンブレッドと泡立ったシリングエール、肉汁、ドライサルタナ、バナナチップ、トリークルプディングの豊かな香りをもたらす。
この偉大なスペイサイドの典型的な味わい、オイリーで脂肪分が多く、力強い。
ハーブエキス、スパイスの効いたフルーツチャツネ、オレンジワイン、チョコレートジンジャー、そして天然タールのヒントが多く感じられる。
ウォームタブで蒸溜した自然な重量感。
加水すると、豊かな香ばしさとドライフルーツ、狩猟肉、ユーカリ、エスプレッソ、バルサミコ還元などの美しい香りに包まれることが分かる。
おすすめの理由
- 新しい年の最初の一日は、早起きが徳かも?!
- 華やかで明るい味わいがめでたい日にぴったり!
- 割って楽しむのも面白い一本。
大みそかの「カウントダウン」から「初日の出」や「初詣」など夜遅くから朝早くまでお正月は楽しいイベントが盛りだくさんです。
年始のひと時は「早起きは三文の徳」かもしれません。
「44.149」は、まるで早起きした時のすがすがしい朝日のような、華やかで明るいファーストコンタクト。
そのあとには、ドライフルーツやチョコレート、スパイスといったシェリー系の芳醇なフレーバーが楽しめます。
ハイボールや水割りなど割ってみるとより華やかで明るく飲みやすい一杯となり、また違った味わいが楽しめることも魅力です。
自由な楽しみ方ができるウイスキーだと思います。
おすすめの飲み方はお湯割り
- お湯割りにすると飲みやすい
- 華やかで上品な甘みが楽しめる
- 初日の出を待つ夜明け前にいいかも
アルコール度数62.1%とソサエティのボトルラインナップの中でも高い度数のため、ストレートでは飲みにくい、って方もいるかもしれません。
ストレートの濃く甘美で芳醇な香りも捨てがたいですが、「44.149」は割って飲みやすくすることもありかなと思います。
その中でおすすめなのが、「お湯割り」です。
80℃ぐらいのお湯をウイスキーに対して2倍ぐらいで割ると、まるでカスタードプリンのような甘い香りが楽しめます。
甘いだけでなく、「華やかで明るい印象から芳醇なフレーバーへの変化」も楽しめるでしょう。
洗練されたリッチさも保っていて、華やかで高貴な朝のひと時のよう……。
初日の出を待っている間に、「44.149」のお湯割りで冷えた体を温まるのはいかがでしょうか?
今回は、「新年」をテーマにおすすめのボトルを厳選させていただきました。
ソサエティのボトルには、皆様それぞれのシーンに合ったタイトルのボトルがあると思います。
行事に合わせてタイトルからボトルを選んでみるのも、面白いかもしれませんね。
今後ともご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。