会場は梅田の新阪急ホテル地下、バー・リード。時間は12時30分〜15時。会費はメンバーは無料、ヴィジターは2千円。フォーマル・テイスティング3種(会費に含む)のあとはキャッシュ・オンのヴォルツ・スタイル。ほとんどのボトルが1杯300円/約15ccで、20年超えのボトルは500円/1杯でした。
今回はテーブル席だけではなくカウンター席にもテイスティングされる方のお姿が見え、いつもより参加者が多いように感じました。また、ヴィジターの方が多く、特に女性の方が目立ちました。女性ファンがじわじわと増えているのを実見できるようになり、嬉しく思いました。
さて、今回試飲させて頂いたボトルと感想は次の通りです。
まず天満商店の渡辺氏のフォーマル・テイスティング(解説付きの試飲)で、以下の3種。
59.31(ティーニニック21年)
123.2(グレンゴイン8年)
53.9(カリラ11年)
59は事前の想像をはるかに上回る複雑さで、フィニッシュも長く好感でした。123は話題の新銘柄、バットで2年フィニッシュさせた珍しいグレンゴイン。香味はブラインド・テイスティングだと決してそれと気づかないようなサプライズでした。53はカリラ好きの方には安心の、ハウス・スタイルそのままの香味でした。
以上、フォーマル・テイスティングはいつもより短時間で終わりました。
その後のフリー・テイスティングに十分、時間を取ってもらおうという主催者の配慮があったようで、ボトルの並んだカウンターへ直行なさる方、サービスのチーズ&バケットのテーブルに行かれる方、皆さん、終始リラックスして寛いだ雰囲気でした。
私は、個人的に注目していた新着ボトルから試飲しました。
69.10(グレンアルビン25年)
62.11(グレンロッキー24年)
63.15(グレントファース15年)
45.14(ダラス・デュー29年)
104.6(グレンクレイグ30年)
以上5種のうち3種はすでに閉鎖されて久しい蒸留所のウィスキー、そして1種はすでに取り外されたローモンド・スチルで造られたウィスキーで、さらに1種はオフィシャル・ボトルが一切発売されていない、という珍しい蒸留所の貴重なシングルカスク・ウィスキーばかりです。
全てのボトリングが印象的だったのですが、特に良かったのは45で、この日のマイ・ベストでした。香り、味、後味、と口に含むたびにその都度、様々な香味が次々と現われてくる、飲み応えのあるリッチなウィスキーです。ちょっと気が早いですが、もしかすると今年のモルト・オブ・ジ・イヤーかもしれません(?)
62は夏ボトルの中で最もアタックが強かったボトル。45と比肩できるほどの素晴らしいバランスと、大きなポテンシャルを兼ね備えていました。
69の第一印象はUDレアモルトのボトリングにそっくりでしたが、時間の経過とともに特徴的な歯磨き粉のような香味が出てきたので、好みの分かれるところだと思います。
104は、繊細で、上品で、洗練された香味でした。長熟のウィスキーに時々ある嫌味はなく、上手に年齢を重ね、成熟した美しい女性、という印象です。毎夜毎夜、手元において少しずつ楽しみたいボトル。
63は熟成年数のわりには複雑で、ベリー系のシロップのようなスイートさと爽やかな柑橘系の酸味が共存していました。クラッシュ・アイスやソーダ割りなど、夏の晴れた休日の午後に楽しみたいような、爽やかなウィスキーでした。
寝不足&空腹すぎて体調は万全ではなかったものの、このあたりから酔いが回って口もよく回るようになりました。会場のウィスキー談義もだんだんと華やかになってきました。試飲はさらに続きます。
1.123(グレンファークラス38年)
2.60(グレンリヴェット16年)
18.22(インチガワー20年)
37.24(クラガンモア18年)
3.104(ボウモア15年)
1は、「仙人クラス」の酒。何も言うことはございません・・・。(このレポートを書いている現在、すでに売切れています)
2は、オフィシャル・ボトルのスタンダードに親しんでいらっしゃる皆さんにぜひお勧めしたいシングルカスクの一表現だと思います。
18はソルティで、興味深く、ありきたりのシングルモルトに飽きてしまった人にお勧めです。時間の経過でさらなる新しい香味が開くような予感がしてワクワクさせられます。
そして37。久しぶりの入荷ですし、人気銘柄なのでぼやぼやしていると売り切れてしまうのは自明です。第一印象はハウス・スタイルそのままでサプライズはありませんが、安心でもあります。これも今後、どのように変わっていくか、発展具合が楽しみなボトルです。
3は、潮っぽく、甘さとのバランスが良く、化粧品やバイオレットは感じませんでした。典型的な美味いボウモアだと思います。
最後に現行ボトル、シェリーバットの55.14(ロイヤル・ブラックラ8年)を試飲。
前回の試飲の時より印象が大きく違って驚きました。8年とは思えず「15年くらい?」と聞いてしまいました。これならシェリーカスクが苦手な方でもいけるかも?
一度だけの試飲ではそのウィスキーの全体像が把握できない、ということ(次の機会が来る前に売り切れてしまうことが多いので、第1印象が勝負なのですが・・・。)、また、時間の経過によって大きく印象が変わることがある、ということを認識する良い機会になりました。
今回は、昨夏のようなソーダ割りやクラッシュ・アイスという新しい提案は無かったものの、すでに閉鎖されてしまった蒸留所の貴重なボトル、新規にリストに追加されたボトル、人気のアイラモルト、と選ぶのに苦労するくらいレベルの高いシングルカスクばかりでした。年会費は発生しますが、関西では、年に4回プラス、マンスリー・テイスティングという多くの試飲の機会を提供しているボトラーはSMWSだけで、安心して購入できるところが良いと思っています。
このレポートを書いている今、コード124(宮城峡)と116(余市)のボトリングとテイスティング・イベントに関するニュースが入ってきました。去年からその噂がありましたが、とうとう実現したようで、大変楽しみにしています。
最後に、試飲会のコーディネートをなさった主催者とスタッフの皆様、会場を提供され運営をお手伝いなさっているお店の皆様にお礼申し上げます。
【奈良県奈良市 SMWSNo.W1280 早舩 行太郎様】
今回、テイスティングレポートにご協力くださいました
ソサエティメンバーの早舩様に厚くお礼申し上げます。
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